おいしく!たのしく!健康長寿の食スタイル

バランスの良い食事の摂り方とは

  • No.52017年12月1日発行
私たちは、食べなければ生きていけません。でも、食べ方によっては病気になりますし、また病気を治すのも食事です。今や、至るところに24時間営業のお店があり、流通の発達で旬を問わず「いつでも、好きなものを、好きなだけ」食べることができます。しかしそれでは、栄養も偏り、体に異常をきたすことにも。そうならないために、今回は正しい「食べ方」について考えてみましょう。

◯朝・昼・夕と1日3食、きちんと食べましょう

朝食を食べなかったり、1日1食しか食事を摂らなかったりすると、体に必要な栄養が摂れず、また偏った食事になります。3食の配分は「朝・昼しっかり夕食軽く」が基本です。朝食・昼食は日中の活動の源になります。夕食はその後の活動が少ないので、食べ過ぎは肥満の原因になり、朝の食欲不振につながります。

◯バランスよく食べるには

前回、自分に必要な食事量を計算しましたね!その必要量を食べるように心がけましょう。しかし、自分の必要量を毎日きちんと守るのは難しいことです。1週間の中で平均すると自分の必要量となるように食べることがおすすめです。

◯毎食の基本献立は「主食+主菜+副菜2品」

主食とは、ごはん、パン、麺類など主に炭水化物を多く含む食品。メインのおかずとなる主菜は、肉類、魚介類、大豆製品、卵など主にたんぱく質を多く含む食品。調理法は焼き物・揚げ物・煮物など。副菜は野菜・海藻・きのこ類、芋類、大豆製品、卵類、乳製品など。

1日の野菜類の必要量は350〜400gです。これを満たすためには、1皿約70gの野菜類を5皿用意すると満たされます。調理法は炒め物・煮物・和え物・蒸し物・お浸し・酢の物・汁物など。それぞれ主菜、副菜の調理法を変えることでお料理に変化をつけることができます。

1日の食品の目安量としては、卵1個、肉類60〜80g、魚類80〜100g、大豆製品(納豆なら40g1パック、豆腐なら1/2丁)、牛乳200ml、芋類60〜80g、野菜・海藻・きのこ類350〜400g。

でも、これらの食品も毎日きちんと食べるというのは、とても難しいことです。当然食べ過ぎの日、不足の日があることでしょう。1週間の中で平均して食べるということで無理なく調整できます。

◯メニュー作りのコツ

毎日おかずを考えるのは結構大変ですね。毎回考えるのではなく、1週間分の主菜を決めると献立もたてやすく栄養バランスもとれます。調理法も主菜が揚げ物なら副菜は煮物・焼き物・和え物等調理法を変えることでお料理にメリハリがつきます。食事は適量を美味しく楽しく食べることが大事です!

 

 

161025002後藤 恭子氏

ごとうきょうこ

管理栄養士 THP産業栄養指導者 ヘルスケアオンライン株式会社取締役

タニタ社員食堂の礎を築いた初代管理栄養士。企業、病院、銀行などで栄養管理、栄養指導を行っており、指導歴約40年、指導を受けた人は5,000人を越える。70歳代になった現在も健康そのもので医師知らず。「その人に合った健康的な生活習慣を伝えること」がミッションで、ダイエットを越えた「食べ方」や、それを支える「考え方」を圧倒的な経験を踏まえて実行しやすい形で伝える。